大川社労士事務所は、横浜市中区、神奈川、東京、を中心に活動しております。

就業規則、労務管理、助成金、給与計算、社会保険業務をトータルサポート

大川社労士事務所・CLIP合同会社

231-0062神奈川県横浜市中区桜木町2-2 港陽ビル4階

045-550-3156

営業時間

9:00~18:00(土日祝を除く)

お気軽にお問合せください

労働者派遣事業で整備する書類をまとめてみました【2021.8更新】

派遣業で整備しておく書類についてお伝えさせて頂きます。 

202041日より、同一労働同一賃金による派遣法改正が行われ、派遣会社は、「均等・均衡方式」か「労使協定方式」のいずれかを選択することになりました。

その法改正に伴い、派遣契約書や管理台帳などの記載項目や情報提供内容なども変更されましたので、その点も踏まえた内容となっております(※変更箇所は赤字で記載しています。)。


派遣元会社のみではなく、派遣先会社においても、整備しておく書類があります。これらの書類を漏れなくしっかり整備しておきましょう。

全体図

まず、「派遣元」、「派遣先」、「派遣労働者」がやり取りする書類を図にまとめると、以下の様になります。

派遣元と派遣先がやりとりする書類等

【①労働者派遣基本契約書】

労働者派遣を行うに当たって、派遣元と派遣先との間で、継続的に労働者派遣をする旨の「基本契約」を締結します。
基本契約の内容は民事によるものなので、自由に記載できます。

 

【②労働者派遣個別契約書】(法第26条)

派遣元と派遣先との契約において、継続的な基本的事項は上記①の基本契約に定めますが、一方で、派遣する労働者ごとに、個別具体的に労働条件など定める場合に「個別契約」を締結します。

個別契約は、派遣法により義務づけられた以下の法定記載事項を記載する必要があります

派遣労働者が従事する業務の内容
派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度
派遣労働者が従事する業務に伴って行使するものとして付与されている権限の範囲・程度等をいうこと。
記載例:副リーダー(部下2名、リーダー不在の間における緊急対応が週1回程度有)⑶ 派遣就業の場所並びに組織単位
⑷ 派遣労働者を直接指揮命令する者に関する事項
⑸ 労働者派遣の期間及び派遣就業をする日
⑹ 派遣就業の開始及び終了の時刻並びに休憩時間
⑺ 安全及び衛生に関する事項
⑻ 派遣労働者からの苦情処理に関する事項
⑼ 派遣労働者の新たな就業の機会の確保、派遣労働者に対する休業手当等の支払に要する費用を確保するための当該費用の負担に関する措置その他の労働者派遣契約の解除に当たって講ずる派遣 労働者の雇用の安定を図るために必要な措置に関する事項
⑽ 労働者派遣契約が紹介予定派遣に係るものである場合にあっては、当該職業紹介により従 事すべき業務の内容及び労働条件その他の当該紹介予定派遣に関する事項
⑾ 派遣元責任者及び派遣先責任者に関する事項
⑿ 労働者派遣の役務の提供を受ける者が④の派遣就業をする日以外の日に派遣就業をさせることができ、又は⑤の派遣就業の開始の時刻から終了の時刻までの時間を延長することができる旨の定めをした場合には、当該派遣就業をさせることができる日又は延長することができる時間数
⒀ 派遣労働者の福祉の増進のための便宜供与に関する事項
⒁ 労働者派遣の終了後に、当該労働者派遣に係る派遣労働者を雇用する場合に、その雇用意思を事前に労働者派遣をする者に対し示すこと、当該者が職業紹介を行うことが可能な場合は職業紹介により紹介手数料を支払うことその他の労働者派遣の終了後に労働者派遣契約の当事者間の紛争を防止するために講ずる措置に関する事項
派遣労働者を協定対象派遣労働者に限定するか否かの別
記載例:協定対象派遣労働者に限定する。
⒃ 派遣労働者を無期雇用派遣労働者又は60歳以上の者に限定するか否かの別
⒄ 派遣可能期間の制限を受けない業務に係る労働者派遣に関する事項

【③派遣先への通知書】(法第35条)

派遣元は、労働者派遣をするにあたり、以下の事項を派遣先に通知しなければなりません

⑴派遣労働者の氏名・性別
⑵無期雇用派遣労働者か有期雇用派遣労働者であるかの別
60歳以上の者であるか否かの別
⑷健康保険・厚生年金保険・雇用保険の資格取得届の提出の有無
⑸ 当該派遣労働者の派遣就業の就業条件の内容が当該労働者派遣に係る労働者派遣契約の就業条件の内容と異なる場合における当該派遣労働者の就業条件の内容
⑹協定対象派遣労働者であるか否かの別

【④事業所抵触日の通知】(法第26条4項)

労働者派遣契約を締結するに当たり、有期雇用の派遣労働者のような派遣可能期間の制限のある労働者派遣を受けようとする派遣先は、派遣元に対して、派遣先の事業所等について派遣可能期間の制限に抵触する最初の日(抵触日)を通知しなければなりません。

派遣先から抵触日の通知がなければ、派遣元は労働者派遣契約を結んではなりません

待遇等に関する情報提供(法第31条の2)

同一労働同一賃金による法改正に伴い、派遣先は、労働者派遣契約を締結するにあたり、あらかじめ、派遣元に対し、以下の事項に関する情報を提供しなければなりません。

派遣先から当該情報提供がないときは、派遣元は、労働者派遣契約を結んではなりません。

▶派遣先均等・均衡方式の場合
比較対象労働者に関する次の事項
⑴ 職務の内容、職務の内容及び配置の変更の範囲並びに雇用形態
⑵ 選定理由
⑶ 待遇の内容(昇給、賞与その他の主な待遇がない場合には、その旨を含む。)
⑷ 待遇のそれぞれの性質及び当該待遇を行う目的
⑸ 待遇のそれぞれを決定するに当たって考慮した事項

▶労使協定方式の場合
⑴ 業務に必要な能力を付与するための教育訓練
⑵ 福利厚生施設(給食施設、休憩室、更衣室)の内容

派遣元と派遣労働者が交わす書類

【⑥就業条件明示書】法第34条)

派遣元は、派遣労働者に対して、派遣法26条に定める労働条件などを明示しなければなりません。

明示すべき内容は、当該労働者派遣をしようとする旨のほかは以下の通りです。

261項各号に掲げる事項であって当該派遣労働者に係るもの
⑵ 派遣労働者に係る健康保険、厚生年金保険および雇用保険の被保険者資格取得届が行政機関に提出されていない場合の具体的な理由
⑶ 派遣元が派遣労働者個人の派遣期間制限に抵触することとなる最初の日
⑷ 派遣先が受入期間制限に抵触することとなる最初の日
⑸ 派遣先が派遣先の受入期間制限または派遣労働者個人の派遣期間制限に違反した場合には労働契約の申込みをしたものとみさされること
労働者派遣料金
⑺ 派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度
派遣労働者が従事する業務に伴って行使するものとして付与されている権限の範囲・程度等をいうこと。
記載例:副リーダー(部下2名、リーダー不在の間における緊急対応が週1回程度有)

【⑦労働条件通知書】

労働条件通知書は、労基法で定められた労働条件の通知になります。

労働条件通知書と上記⑥の就業条件通知書は共通する項目が多いため、実務的には、両者を兼ねて一体的な契約書の形にした書面にすることが多いです。

⑧派遣労働者の待遇に関する事項等の説明法第31条の2)

法改正に伴い、派遣労働者に対する待遇に関する説明義務が強化されています。

派遣元は、労働者を派遣労働者として雇入れようとする時(雇入れ時)、また、労働者派遣をしようとする時(派遣時)の2つの時点で、派遣労働者に対して、労働条件に関する一定の事項を明示する等が求められます。

▶雇入れ時
【労働条件に関する事項の明示】
⑴昇給の有無
⑵退職手当の有無
⑶賞与の有無
⑷労使協定の対象となる派遣労働者であるか否か(協定対象者である場合には、労使協定
 の有効期間の終期)
⑸派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関すること

【不合理な待遇差を解消するために講ずる措置の説明】
・派遣先均等・均衡方式によりどのような措置を講ずるか
・労使協定方式によりどのような措置を講ずるか
・職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を勘案してどのように賃金(職務の内容に密接に関連して支払われる賃金以外の賃金を除く)決定するか

▶派遣時
⑴賃金(退職手当及び臨時に支払われる賃金を除く。)の決定等に関する事項
⑵休暇に関する事項
⑶昇給の有無
⑷退職手当の有無
⑸賞与の有無
⑹労使協定の対象となる派遣労働者であるか否か(協定対象者である場合には、労使協定
 の有効期間の終期)

※労使協定方式の場合は、①~⑤が省力できることになっています。

【不合理な待遇差を解消するために講ずる措置の説明】
・派遣先均等・均衡方式によりどのような措置を講ずるか
・労使協定方式によりどのような措置を講ずるか(業務の遂行に必要な能力を付与するために実施する教育訓練と給食施設、休憩室及び更衣室に係るものに限る

・職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を勘案してどのように賃金(職務の内容に密接に関連して支払われる賃金以外の賃金を除く)決定するか

派遣元が備え付ける書類

【⑨派遣元管理台帳】(法第37条)

派遣元は、派遣労働者の雇用主として適正な雇用管理を行うための、派遣労働者ごとに所定の記載事項を満たした「派遣元管理台帳」を作成しなければなりません(派遣法37)。

派遣元管理台帳に記載すべき事項は以下のとおりです。

派遣労働者の氏名
⑵ 協定対象派遣労働者であるか否かの別
⑶ 無期雇用派遣労働者か有期雇用派遣労働者かの別、有期雇用派遣労働者の場合は労働契約の期間
⑷ 法第40条の2第1項第2号による60歳以上の者であるか否かの別
⑸ 派遣先の氏名又は名称
⑹ 派遣先の事業所の名称
⑺ 派遣先の事業所の所在地その他派遣就業の場所及び組織単位
⑻ 労働者派遣の期間及び派遣就業をする日
⑼ 始業及び終業の時刻
⑽ 従事する業務の種類
⑾ 派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度
⑿ 派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項
⒀ 紹介予定派遣に係る派遣労働者については、その紹介予定派遣に関する事項
⒁ 派遣元責任者及び派遣先責任者に関する事項
⒂ 派遣先が⑻の派遣就業日以外の日に派遣就業をさせることができ、又は⑼ の始業時刻から終業時刻までの時間を延長できるとされている場合、当該派遣就業させることのできる日又は延長できる時間数
⒃ 派遣受入期間の制限を受けない業務について行う労働者派遣に関する事項
⒄ 派遣労働者に係る社会保険・雇用保険の被保険者資格取得届の提出の有無
⒅ 段階的かつ体系的な教育訓練を行った日時とその内容に関する事項
⒆ キャリアコンサルティングを行った日とその内容に関する事項
⒇ 雇用安定措置を講ずるに当たって聴取した希望の内容
㉑ 雇用安定措置の内容

【⑩マージン率等の情報公開】(法第23条5項)

派遣元は、事業所ごとの派遣労働者の数、派遣先数、マージン率等について、関係者に情報提供を行わなければなりません。情報提供は、インターネットの利用その他の適切な方法により行うことになっています。

情報提供すべき事項は以下の通りです。

⑴ 派遣労働者の数
⑵ 労働者派遣の役務の提供を受けた者(派遣先)の数
⑶ マージン率
⑷ 教育訓練に関する事項
⑸ 労働者派遣に関する料金の額の平均額
⑹ 派遣労働者の賃金の額の平均額
⑺ 労使協定を締結しているか否かの別
→労使協定を締結している場合には、労使協定の対象となる派遣労働者の範囲及び
 労使協定の有効期間の終期。
→労使協定を締結していない場合には、労使協定を締結していない旨。

⑻ その他労働者派遣事業の業務に関し参考となると認められる事項

派遣先が備え付ける書類

【⑪派遣先管理台帳】(法第42条)

派遣先においても、派遣労働者ごと所定の記載事項を満たした「派遣先管理台帳」を作成なければなりません(派遣法42)

派遣先管理台帳に記載すべき事項は以下のとおりです。

派遣労働者の氏名
⑵ 派遣元事業主の氏名又は名称
⑶ 派遣元事業主の事業所の名称
⑷ 派遣元事業主の事業所の所在地
協定対象派遣労働者か否かの別
⑹ 無期雇用派遣労働者か有期雇用派遣労働者かの別
⑺ 派遣就業をした日
⑻ 派遣就業をした日ごとの始業し、及び終業した時刻並びに休憩した時間
⑼ 従事した業務の種類
派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度
⑾ 派遣労働者が労働者派遣に係る労働に従事した事業所の名称及び所在地その他派遣就業をした場所並びに組織単位
⑿ 派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項
⒀ 紹介予定派遣に係る派遣労働者については、当該紹介予定派遣に関する事項
⒁ 教育訓練を行った日時及び内容
⒂ 派遣先責任者及び派遣元責任者に関する事項
⒃ 期間制限を受けない業務について行う労働者派遣に関する事項
⒄ 派遣元事業主から通知を受けた派遣労働者に係る健康保険、厚生年金保険及び雇用保険の被 保険者資格取得届の提出の有無(「無」の場合は、その具体的理由)

まとめ

このように派遣会社は、通常の会社に比べ、労働者派遣法による整備すべき書類が多くあります。また、派遣元会社のみではなく、派遣先会社においても、整備しておく書類があります。

行政調査があった場合は、上記書類を中心に内容確認をされます。書類不備による指摘を受けないように、しっかり整備をしておきましょう。

お客様の声

INTERLINE 株式会社
代表取締役 姜 勝九 様
URL:https://www.interline.co.jp/
(ITサービス)

特定派遣から労働者派遣事業への切替手続と、有料職業紹介の許可申請手続をお願いしました。

手続開始にあたり、許可要件を満たしてくしてるかの確認を、大川先生に事前にチェックしてもらえたおかげで、安心して進めることができました。

また、予定していたスケジュール通りに、手続を進めてもらえたので、大変助かりました。

今後は、派遣業として整備すべき書類や、運用について、大川先生にサポートしてもらう予定です。
引き続きよろしくお願い致します。

お問合せはこちら

お問合せ・ご相談は、お電話またはフォームにて受け付けております。
まずはお気軽にご連絡ください。

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せはこちら

045-550-3156

受付時間:9:00~18:00(土日祝を除く)